スマホの「一括1円」はどんな条件で成立するか

スマホの「一括1円」はどんな条件で成立するか

「一括1円」は、端末の通常価格が2万円前後の機種に限られます。

  • 対照価格2万円(税抜、税込22,000円)以下の廉価端末のみ対照価格未満に値引きできます。
  • 条件はMNP(全年齢)または新規(5〜18歳)で、対象プランは3つです。
  • 「1円/月」は値引きではなく、返却前提の分割払いです。

この枠に収まる機種なら、価格そのものに近い額まで値引きしても規制に触れないので、残り1円という売り方が作れます。2026年9月3日にスマホ乗り換え.comの公式ページで確認した実例と、総額で見たときの損得を並べます。

早見表:一括1円の成立条件

項目確認できた内容
対象機種moto g37(2026年7月31日発売)、REDMI 15 5G(2025年12月19日発売)
通常価格21,984円(税込、機種代一括払い)
セール特典の割引額21,983円(税込、値引き)
支払う機種代1円(税込、21,984円−21,983円)
契約種別の条件MNP(全年齢)または新規(5〜18歳)
プランの条件ペイトク2、テイガク無制限、スマホデビュープラン+ ベーシック(20GB)のいずれかに加入
規制上の根拠対照価格2万円(税抜)以下の廉価端末は対照価格未満の値引きが可能(施行規則第22条の2の16第1項第2号ロ)

2万円の線が「1円」を作っている

端末の値引き上限は、原則4万円(税抜)です。対照価格が2万円を超え8万円以下の端末なら、対照価格の5割に相当する額か2万円のいずれか高い額まで。

この規定は2023年12月27日に施行され、それまでの「上限は一律2万円、白ロム割は非規制」から切り替わりました。

例外が廉価端末です。ガイドラインは「利益提供日における対照価格が2万円(税抜)以下の端末については、対照価格未満の利益の提供が可能である」と書いています。値引き額の上限が端末価格そのものに近づくため、実質的に1円まで下げられるのはこの帯の機種だけです。

moto g37とREDMI 15 5Gの通常価格21,984円(税込)は、2万円(税抜)を税込換算した22,000円を下回っています。たとえば10万円超の機種が一括1円になりにくいのは、値引きの上限が税込44,000円で頭打ちになるからです。

この節の規制の説明は、2026年9月3日に総務省の資料で確認した内容です。個々の機種が値引きの対象になるかは、販売ページで確認してください。

「1円/月」は一括1円ではない

高額機種に付く「1円/月」は、値引きではなく返却前提の分割プログラムです。新トクするサポート+は48回払いで購入し、25カ月目に特典Bを申し込み、翌月末までに機種を回収・査定完了させると25回目以降の機種代金が支払不要になります。手元に端末は残りません。

見落としやすいのが特典利用料です。Google Pixel 11(256GB)は通常価格167,040円で、このプログラムを使うと総額22,024円。内訳は1〜24回目の機種代24円(1円/月×24カ月)と、特典利用料22,000円です。

査定基準を満たさなかった場合の故障時負担金は、購入日と査定条件で異なります。2026年8月19日以降の購入は、残債などを使う算式と査定ランクにより最大44,000円です。

「25〜48回目の分割支払金の合計が7万円以上なら22,000円、7万円未満なら12,000円」は8月18日以前の購入の条件です。Pixel 11でいくらになるかは、購入日と査定ランクを公式の表で確認してください。

回収と査定は店頭では受け付けておらず、液晶やタッチパネルに異常があると特典自体を使えません。

総額で見るとどうなるか

前提は、24カ月使った場合の機種代とプラン基本料の合計、通話料・オプション料・契約事務手数料・端末の付属品代は含まず、金額はすべて税込です。返却型は25カ月目に特典Bを申し込み、翌月末までに回収・査定を完了させ、特典利用料22,000円を支払う前提にしています。

買い方とプラン機種代(24カ月合計、税込)プラン基本料(24カ月合計、税込)24カ月の総額(税込)
一括1円機種+テイガク無制限(割引なし)1円(一括払い)192,192円(8,008円/月×24カ月)192,193円
一括1円機種+テイガク無制限(3つの割引を全適用)1円(一括払い)123,552円(5,148円/月×24カ月)123,553円
一括1円機種+ペイトク2(割引なし)1円(一括払い)252,912円(10,538円/月×24カ月)252,913円
返却型のGoogle Pixel 11(256GB)+テイガク無制限(割引なし)22,024円(1円/月×24カ月+特典利用料22,000円)192,192円(8,008円/月×24カ月)214,216円

同じテイガク無制限で比べると、一括1円と返却型の差は22,023円です。返却型は特典B申込後に端末を回収・査定に出す前提で、手元には残りません。

機種代より効いているのはプランのほうです。一括1円機種でもペイトク2を選ぶと24カ月で252,913円、テイガク無制限なら192,193円で、差は60,720円。端末を1円にする代わりに、対象プランのうちどれに入るかで6万円動きます。

(一括1円と返却型の総額をふまえて比較したい場合は、SIM・端末セールの比較もあわせてご確認ください)

3つの割引(おうち割 光セット1,100円/月、新みんな家族割+の3回線以上で1,210円/月、PayPayカード割のゴールドで550円/月)を全部適用できれば、テイガク無制限は5,148円/月まで下がります。

ただし前提は、家族3人での加入、SoftBank 光またはAirへの加入、PayPayカード ゴールド(年会費11,000円)での支払いです。家族3人での加入もSoftBank 光/Airへの加入もPayPayカードでの支払いもない人がこの列の金額を前提に計算すると、実際の請求とは月2,860円ずれます。

申し込み前に確認しておく点

一括1円の条件はMNP(全年齢)または新規(5〜18歳)です。機種変更が対象になるかは公式の条件表記に書かれていないため、機種変更で検討している場合は事前に確認が必要です。

対象プランも3つに限定されていて、スマホデビュープラン+はベーシック(20GB)のみ。同じスマホデビュープラン+でもライト(4GB)は一括1円の対象に入っていません。ほかの会社のスマホデビュー割は、5社の条件と対象機種の比較で確かめられます。

スマホデビュープラン+を選ぶ場合は、割引が終わったあとの値上がりを見込んでおきます。ソフトバンク公式の通常基本料は4,246円/月で、1年おトク割+と追加割引の適用中は2,728円/月です。割引の始まる月は契約経路で異なるため、上の表には24カ月の総額を載せていません。

このプランは「おうち割光セット」などと併用できず、「新みんな家族割」による割引も適用されません(家族回線数への加算はされます)。基本料は2026年7月1日に税込330円の改定が入っています。

スマホ乗り換え.comで申し込む場合の、問い合わせから回線切替までの流れと受付時間は、申込から特典受け取りまでの流れにまとめています。

よくある質問

Q. なぜ高い機種は一括1円にならないのですか。

A. 値引きの上限が原則4万円(税抜、税込44,000円)だからです。対照価格2万円(税抜)以下の廉価端末だけが「対照価格未満の利益の提供」を認められていて、残り1円まで下げられるのはこの帯に限られます。

Q. 「一括1円」と「1円/月」は同じものですか。

A. 違います。一括1円は機種代を1円払って終わりで、端末は手元に残ります。

1円/月は48回払いの1〜24回目が1円という意味で、25カ月目に特典Bを申し込み、翌月末までに端末を回収・査定してもらい、特典利用料22,000円を払って初めて残りの支払いが不要になります。

Q. 返却型で査定に通らないとどうなりますか。

A. 故障時負担金がかかり、額は購入日で異なります。2026年8月19日以降の購入は最大44,000円、8月18日以前の購入は25〜48回目の分割支払金の合計により22,000円か12,000円です(いずれも不課税)。

液晶・タッチパネルに異常がある場合や対象外条件に該当する場合は、特典自体を利用できません。回収・査定は店頭では行われません。

関連ガイド

端末セールの現行条件と、機種ごとの支払い例は次のページにまとめています。

ソフトバンクの一括1円の対象機種と対象プランを見る

SIM・端末セールの比較を見る

スマホ契約の審査に通らないときの原因を見る

出典・確認日

本記事は2026年10月9日時点の公式情報に基づいています(規制の説明は2026年9月3日に確認した内容)。特典利用料などの金額は変更される場合があると公式サイトに注記があるため、申し込み前に最新の公式ページであらためてご確認ください。

気になるMNP乗り換えの条件はこのページで確認