個人事業主の携帯代を経費にする方法|家事按分と仕事用回線

個人事業主の携帯代を経費にする方法|家事按分と仕事用回線

個人事業主の携帯代は、仕事に使った部分を明らかに区分できれば必要経費にできます。

  • 私用と仕事の両方に使う携帯代は、国税庁のいう家事関連費です。
  • 仕事に必要な部分が50%以下でも、明らかに区分できれば経費に算入してよいとされます。
  • ワイモバイルは、法人名義の業務専用端末で経理処理を簡素化しやすいとしています。

今回確認した国税庁の案内に、携帯代の割合を決める数字はありません。具体的な計算は、税務署か税理士に確認してください。

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私用と兼ねる携帯代は家事関連費

国税庁のタックスアンサー「必要経費の知識」によると、必要経費は収入を得るために直接要した費用と、その年の業務上の費用です。家事上の費用は必要経費にならないとも説明しています。

ただし個人の業務では、一つの支出が家事上と業務上の両方にかかわることがあります。こうした費用が、国税庁のいう家事関連費です。

私用と仕事の両方に使う携帯代も、この家事関連費にあたります。

家事関連費のうち必要経費になるのは、業務の遂行上直接必要だったと明らかに区分できる金額に限られます。区分は、取引の記録などに基づくものです。

契約の名義について

今回確認した国税庁の必要経費の説明は、契約の名義に触れていません。

経費にできる部分の判定基準

所得税基本通達45-2は、業務に必要な部分が50%を超えるかどうかで判定するとしています。

業務に必要な部分通達45-2の扱い
50%を超える主たる部分が業務の遂行上必要と判定する
50%以下必要な部分を明らかに区分できれば、その金額を必要経費に算入して差し支えない

通達45-1は、業務や経費の内容と家族・使用人の構成、資産の利用状況などを総合して判定するとしています。

割合の決め方

今回確認した国税庁のページに、携帯代の何%を経費にできるかという数字はありません。

国税庁の収支内訳書の書き方は、家事分と事業分を、使用面積や保険金額、点灯時間などの適切な基準であん分して計算すると説明しています。

携帯代についての基準の例は書かれていないため、自分の使い方に合う基準を選んで記録します。

携帯代を経費にする手順

  1. 携帯代を、仕事と私用の両方に使っているかを確かめます。
  2. 業務分と家事分を、使い方に合う基準であん分します。
  3. 経費帳には、家事分を除いた金額を記載するのが原則です。
  4. 携帯会社の請求書と、割合を決めた根拠を保存します。

国税庁の「帳簿の記帳のしかた」は、使用状況に基づいて年末に家事分をまとめて差し引く書き方もできるとしています。

収支内訳書の書き方では、通信費の具体例の一つが電話料です。

スマホ本体の代金の扱い

国税庁の「減価償却のあらまし」は、業務用の資産の代金を、使える期間にわたって分けて必要経費にすると説明しています。

この使える期間にあたるのが、財務省令の別表に定められた法定耐用年数です。

取得価額によって、次の扱いがあります。

取得価額国税庁が示す扱い
10万円未満(または使用可能期間が1年未満)全額を業務に使い始めた年の必要経費にする
10万円以上20万円未満一定の要件の下で一括し、合計額の3分の1ずつを3年間で必要経費にできる
10万円以上40万円未満(青色申告者)一定の要件の下で、合計300万円までを業務に使い始めた年の必要経費にできる特例がある。対象は令和11年3月31日までの取得で、令和8年3月31日までの取得は30万円未満。上の一括の扱いを受けるものは除く

私用にも使う端末なら、代金も家事関連費として業務分を区分します。

区分の根拠と書類の保存

国税庁は、必要経費などの日々の取引を帳簿に記帳する必要があると説明しています。

取引に伴い作成したり受け取ったりした書類も、保存しておく必要があります。

保存するもの青色申告白色申告
帳簿原則7年収入金額や必要経費を記載した帳簿は7年
請求書5年の保存でよい書類の例に入っている業務に関して受け取った請求書などは5年

白色申告の保存期間は、国税庁の白色申告者の記帳・帳簿等保存制度の表によります。白色申告者にも記帳と記録保存の制度があり、確定申告書には収支内訳書などを添付します。

インボイスの登録をして消費税の申告をする人は、2割特例の期限も確認してください。

仕事用の回線を分ける方法

ワイモバイルの法人向けブログは、法人名義で業務専用の端末を用意する効果を挙げています。

個人のスマホを業務と兼用する場合と比べ、通信費の按分などの経理処理を簡素化しやすくなるという内容です。

屋号で契約できるかは会社で違う

個人事業主が法人向けの契約をできるかは、通信会社によって分かれます。

会社個人事業主についての各社のページの記載
au小規模事業者や個人事業主でも契約できる(KDDIの解説記事、2024年9月現在の情報)
ワイモバイル営業証明書として、前年度の所得税青色申告決算書か開業届のいずれか1点を求める(法人オンラインストアの必要書類)
ドコモビジネスオンラインショップの法人向けモバイルは、法人番号がない個人事業主・屋号では契約できない(よくあるご質問)

会社ごとの書類と条件は、個人事業主が法人携帯プランを契約できる条件と必要書類にまとめています。

台数の条件

auは、法人携帯を1台(1回線)から契約できると案内しています。ドコモビジネスのオンラインショップには最低契約回線数の定めがありませんが、法人番号が必要です。

仕事用の回線を申し込める窓口は、法人携帯の比較で3つ並べています。屋号での申し込みは、法人携帯ドットコムの評判と条件にまとめました。

一括.jpは、法人携帯の見積もり比較です。利用料は無料。Webで問い合わせると、対応できる会社から提案の連絡が来ることがあります。対象は法人と個人事業主です。

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よくある質問

Q. 携帯代の何%を経費にすればよいですか。

A. 今回確認した国税庁の資料は、割合の数字を示していません。上の「判定基準」と「割合の決め方」のとおり、使い方に合う基準で区分してください。

Q. 仕事に使う割合が半分以下でも経費にできますか。

A. 明らかに区分できれば、できるとされています。根拠は上の「判定基準」の表(通達45-2)です。

Q. 法人携帯にすれば携帯代の全額を経費にできますか。

A. 国税庁の基準は、業務に必要な部分を明らかに区分できるかどうかです。屋号の名義でも私用に使う回線の扱いは、税務署か税理士に確認してください。

Q. 白色申告でも携帯代をあん分できますか。

A. 白色申告の収支内訳書の書き方も、家事関連費の家事分と事業分を適切な基準であん分して計算すると説明しています。

Q. 携帯会社の請求書はいつまで保存しますか。

A. 国税庁の案内では、請求書は青色申告で5年の保存でよい書類の例です。白色申告でも、業務に関して受け取った請求書などは5年です。

関連ガイド

出典・確認日

本記事は2026年10月10日時点の公式情報に基づいています。税金の扱いは事業の内容や使い方で変わるため、申告の前に国税庁の案内を確認するか、税務署か税理士に相談してください。

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